お庭に程よくプライバシーを確保していたラティスフェンスが、劣化により朽ちてきていました。植栽のバランスや、将来的な管理なども含め、「どうしたらいいかなぁ...」とお悩みの奥様からご相談頂きました。
既存のラティスフェンスは軟材で、傷みが早いものでした。木材は植物との相性がいいのでセレクトしやすい反面、腐ってしまうということを良く理解して選ぶ必要があります。ですから、出来るだけ長持ちする「ウリン材」をお勧めしました。
プライバシーを確保しつつ、圧迫感のない透け具合で、2タイプのフェンスを組み合わせました。既製品では自由が利きませんので、やはりその場に合わせたオリジナルが一番収まりがいいものです。
隣家との境は背の高いプライバシーフェンス。通りに面した部分は圧迫感のないオープンフェンスで、植栽を生かすようなシンプルなデザインに...
既存の植栽を生かす事を前提に、将来的な管理を考慮し、植物の配置替えをしました。
樹木を移植すると、根を切ることになるので、同時に地上部の枝葉を減らし、バランスを保つ必要があります。
剪定後はひとまわり小さくなりますが、将来的な大きさを考慮した間隔をとって植えます。少々寂しく感じますが、ココが肝心なのです。
砂利敷きで味気なかった通路部分をどうするか...既存のアーチも含めてリフォームです。
漠然と砂利が敷かれ、何となくメリハリのない感じの通路でした。
石貼りで曲線の小道をとり、アーチを生かします。曲線にすると植物を植えるスペースが自然に生まれます。
思わず植えたくなるような...
通り面のフェンスは緑が生きるように...
移植したばかりで少し寂しい木々も、来年はフェンスに負けず存在感を出すでしょう。
プライベートフェンスは程よい透け具合で、落ち着くように...
「オープンフェンスは前面にも植栽スペースを設け、緑で囲まれるように...
使われていなかったベンチも、違和感なくおさまりました...
お庭に抜けるアプローチ。これまでは砂利敷きで無機質なスペースでしたが、明るい石貼りの曲線で植栽の生きる空間に...


まだ緑の少ないリフォーム直後ですが、奥様が少しづつ気に入った植物で潤いを与えてくれることでしょう。
施工期間にシンボルツリーのジューンベリーが沢山の実をつけていました。剪定した枝から実を収穫して「奥様手作りジャム」をプレゼントしてくださいました。
とっても美味!でした...ご馳走様でした。
造園設計/施工:gardener ENZO
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