Case08 明るい石段 八王子市

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BEFORE

日々の暮らしの中でいらなくなったもの。
お住まいの地域のルールに従って回収してもらいます。
エコ意識の高まりからゴミは減らしましょう、資源になるものは再利用しましょう、責任をもってゴミを出しましょうということが、少しずつ当たり前のことになってきました。
以前は所定の集積所に出していたゴミ、責任という意味で各家庭の前で回収してもらう方向になってきました。

と、これまでの集積所は役目を終えて、形だけ残ってしまいました。

住宅の区画に入り込んだこの無用のスペース、市から購入する形ですが現状引き渡しという条件です。このコンクリートの壁と床、非常に頑丈に造られております。お役所の魂を感じます。なので解体の予算もしっかりと考えて置く必要がありますね。

さて今回はこの集積跡地のご相談。利用価値も含めての検討です。このスペース単独で考えますと、非常にとってつけた感ありありのリフォームとなってしまいます。今回は既存の外構も一緒にリフォームする事で、跡地を全体の一部として取り込む方向でプランを練ります。「跡地感ナシ」です。

PLAN

施工前のゴミ集積場
リフォームプラン

全面的なリフォーム案となりました。
接道から玄関までの距離が近い割に高低差が大きいというのが一つのポイントです。動線の取り方、つまり階段の取り方がメインテーマです。
真正面だったエントランス部分を斜めからの動線にする事で、通りや来客からの距離が取れる。
また距離が伸びた分で、緩やかな階段が取れる。
そしてスペースが広がった分で、植栽スペースが取れる。

AFTER

レモンイエローの明るい外壁に重厚感ある木製の玄関。
明るい中にも落ち着きのある雰囲気の佇まい。
その雰囲気に馴染むような、相乗効果を生み出すような、そんな一体感をもたらすような外構...

ブラウニーのレンガにアイボリーのレンガでアクセントをつけた塀は、白目地が全体をまとめてくれます。
ブラウン主体の構成ながらも明るい印象を与えます。
ボリュームのある塀は風窓で軽やかに。
駐車スペースとの動線もスムーズに。
重厚なウリン材の角柱。そのボリュームが玄関扉とのバランスをとり、素材感のまとまりがでます。
階段が目を引く今回の外構。繰り返される面やエッジの連続に、自然石の凹凸が与えるやさしいシルエットと明るい色調が、何気なく印象深い雰囲気を残してくれる。

施主のK様ご夫妻が吟味して選んだ素材。
施主が変わればカタチも変わる。
住まいは住む者の「思い」を映し出すのだと感じます...
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